阿美族神話の素敵な夜と大地震

週末土曜日いつものように村へ行き、知人を訪ね楽しく食事した後、村のイベント「神話劇」の発表会へ。
これは村に古くから口承で伝わってきた神話をお芝居にして、村の年寄りたちが演じるというもの。小学生たちが踊ったりして、ちょっとした学芸会です。

実はこの同じ阿美族神話のお芝居、同じく先週「原舞者」と言うプロの劇団(構成員は原住民)が演じたのを見てきたばかり。
「原舞者」公式HP http://fasdt.yam.org.tw/

で、もちろんプロとは違うけれど、自分たちの村のお話をお年寄りたちが演じるのですから(全て阿美語)なかなか熱がこもっています。
いくつかあるエピソードの一つは例えば、仲良く暮らしていた家族のうち美しい娘が悪い海神の息子に見初められ連れ去られる、というもの。娘役もばあちゃん。。。


みんな笑いながら楽しく観ています。そして終わりにさしかかった時、足下が「ぐらぁ」っと横にゆっくり揺れたかと思うと、地震。かなり長く感じたし、普通には立っていられないくらいの揺れ。台湾に来てこんなに大きいのは初めてです。観客は屋外に簡易式のビニール屋根を立てて鑑賞、その下にいる人が多かったのですが、驚いてテントからでようとしたおばさんに突き飛ばされるは、ちょっとしたパニック状態です。
携帯も通じないし、村ごと停電するし、みんな安否の確認に必死です。わらわら半分以上は帰り支度を始めました。お芝居どころじゃありません。

え?
わたしも屋台の片付けなどを手伝っていたのですが、
舞台の上では、なんと年寄りたち、何ごともなかったのように演技続行中!
そして終了後、司会者「帰ることないわぁ!まだ予算2万元で買った花火上げるから、観てってー!」

「あたしゃあ、帰るよ」と言うお母さんについて帰ります。案の定、家の中はちょこちょこ壊れている。屋外広場にいて却って良かったのです。

あとでニュースを見れば、花蓮沖発生規模6・8、今年最大だそうで。地震以上にじいちゃんばあちゃんが衝撃の夜でした。