緑島旅行 その2

ほんとの人権公園へ。
国民党時代の白色テロはいろいろな文学や映画になっていて、証言できる人もまだお元気な年齢だったりするので、今はリゾート地緑島のかつての姿(政治犯、思想犯を収容する監獄島、作家なども多数)に思いを馳せよう、という優等生的な発想のもと向かう。

一階には収容されていた有名作家達の紹介、世界の人権、平和博物館の紹介パネルを貼って、二階は国内外の芸術家に一部屋ずつ与えて作品を展示。埋まらない部屋はきれいに掃除して空けてある。設計は普通に一望監視型で、中央から伸びる一条に今はどれも開いた状態の緑色のドアが重なって、光が射し込む様子が印象に残った。「幌馬車の歌」はこういうところから流れたのだ。

保存や展示の仕方には正直、ちょっとがっかりだ。ここのことや当時の台湾については全くスルー。自虐の趣味はなくとも、こういう博物館は落ち込むくらい強烈でないと意味がないと思っている。そうでないと追体験ができない、追体験できないと本気で嫌悪感を持てない。来訪者の足を恐怖ですくませるのが、担当者の仕事じゃないかしら。みんな人にされたことはリアルに表現できるけど自分の暗部はやはり、ドイツ人でもない限り直視できないものなのだろうか。行ったことないけど。




気を取り直して、観音洞へ。雨はだいぶ本格的に降っている。廟に縁がないので習慣など分からないが、今回は友だちに聞いて初めておみくじを引いた。なかなかお答えが出ないので、面倒臭くなるが止めるわけにも行かないから何度も挑戦したら、縁起の良いのを引いて満足。

なんだかみんなすぐ疲れて(船酔いは後を引く)早めに引き上げた。しかし期待の晩ご飯は海鮮などではなく、各自適当に弁当で済ますという。若者はこれだから、つまらん。なんで皆が普通の唐揚げや、排骨弁当を注文しているのか意味不明、しかも一人一袋以上夜食のポテチやカップラーメンを準備しに7へ直行する。変なの。そういえば旅行はほとんど1人で行くので、こういうことは珍しいのだ。台湾女子の生態を垣間見る。

既に荒れた部屋にて、だらだらとテレビを見ながら食べるなり、寝るなり、笑い話をし続けて疲れたらいきなり寝ちゃう、女子高生旅行だった。そういえばこいつら、学校の先生。。。


朝、雨がやんでいた。
姐さんは一番に目が覚める。今日こそ美しい風景を見るのだ。
海辺でツナ入りたまご餅(ダンピン)を食べ、ドライブへ。

美しいsleeping beautyの岩(写真右側)や好もしい石家の廃墟(柚子湖附近)を眺める。牛を見なかったのに、牛のウンコからキノコが生えているのをみんなで撮影。


12時半の船に乗る前に職場へのばらまき土産購入などミッションを片付け、余った時間で巨大海藻かき氷(100元)をふたりで食べた。おすすめの一品なのでとYが注文したが、岩のり?の様な海藻は見た目ほど海臭くなく、ふつうに食べられた。

恐ろしいので乗船前にはものを食べずに薬を飲む4名。乗り込んですぐ寝ようとする4名。しかし帰りの船は波もなく、平和に港へと着いたのでした。台東では飛砂のひどいのを目にしたものの、駅に着けばまたお腹がすいておにぎりやらカップ麺やらを食い、同じ電車で帰るのにどうせ寝るからとバラバラの席で帰る4名。女子の旅は終了です。


追記:
ちなみに温泉ですが諸般の事情により入らなかったと旅行社に言ったら、料金が半額戻ってきました。(交渉する価値あり)