映画 x 2。

イン花園。

週末は思い出したように映画館へ。
土曜日。「エドワード・サイード Out Of Place」
4階の会場にはいるのに、前売り持ってる人だけで地下まで並んでいる。日本でそんなに人気あるなんて知らなかった。やっと最後列のパイプ椅子に奇跡的に座れた。アテネ系、は提供する側と観客双方に自意識過剰なインテリっぽさが漂い、いつも微妙に居心地の悪い思いをするのですが、被害妄想でしょうか。もちろんサイードの熱心な読者であるとかそういったことはないのよね、あしからず。映画はゆったりと面白かったと言えるけど、「良い映画」の作り手がお客を選んでいると感じるとき、ある程度致し方なしとは思いつつ、芸術と時流についてとげのある気持ちにならざるを得ない。書いてみたら悪口みたいになった。

日曜日。「ブロークン・フラワーズ
初めてジャームッシュ作品を面白いと思いました。めずらしく、新作映画を心待ちにする、という経験をさせてもらった。それだけで合格。まず手紙が旅をしているところを無駄なくイントロに。ピンクの手紙が投函されて運ばれていく過程が、ありがちなのにこういうシーン、何度観ても好き。役者が揃ってると、映画って本番には監督なんかいらないくらい楽に出来上がるのではなかろうか。ティルダ・スウィントンはやさぐれても、エレガントであることを確認。フランセス・コンロイの迷惑そうな戸惑った表情が最高。花束もちゃんと「ブロークン」して、くれるし。おーやっと出てきた、そんな感じ。ちょっと出来過ぎくらい、よくできてた。