よい美術館。

いい音がしてた。

日帰り撮影の帰りに水戸芸術館現代美術センターへ寄って帰りました。(しかし遠いな、鈍行で行くと。)今は「人間の未来へ|ダークサイドからの逃走」展が開催されています。中でもアバカノヴィッチ作品が特に見たかったのですが、マイケル・ライトの「100suns」(アメリカ軍の現水爆実験のドキュメント写真を再構成した作品)を見たのは初めてだったし、全体的に興味深い展示でした。で、中身もいいけど器もいいねえ。ということで、ここのよかったところをあげてみたいと思います。祝日だったためか、子どものワークショップをやっていて、楽しそうだった。藁を綯う体験講座も公開されていて、好きな時に誰でも参加できるようだった。ボランティアスタッフたちが「素人ライター」として執筆するフライヤーがあり、それが「素人」っぽいと言えないほどきちんとしている。ギャラリー内、鑑賞するのにもちょっと疲れたなー、と思う頃に高校生が運営しているのか無料で開放されているお洒落なカフェが設置(高校生ウィーク期間中)されており、若い人が手作りのひとくちお菓子とティーバッグのお茶をのみながら、本を読んだり友だちとしゃべったりしてだらだらしている。
ようは、地域に密着してて、教育の場として機能してて、敷居が低くて、参加しやすくて、企画がおもしろくて、エレガントにそれをやるだけの人材と予算がある。地方でこういった美術館に出会えたのは予想外の幸運だった。東京にはなんでもあると、東京の人は思っている。東京の人間として基本的に異論はないけど、自分たちが最も洗練された都会にいるという意識って、それ自体がけっこう田舎臭かったりもするよねえ?
ちなみに、ナクトウェイの来日が延期になって4月末で調整中なのだそうです。